都内の狭小地で計画した8階建てのオフィスビルである。建物容積を最大化するよう設計された平面は、4階まではL型の平面で、5階より上では下階より2.5m跳ね出す長方形平面となる。
エントランスとなる1階及び4階までは制振装置(減衰コマ)を付加した純ラーメン構造、5階より上では多層にまたがる斜め柱構造を採用した。4階までの柱はφ318.5(1階のみφ600)、5階より上ではH-294×200(4階のみBH-300×300)と、階により変わる平面に対応して架構形式、柱断面の変わる構造となっている。
2~4階の3層に計9基配置した制振装置により、塔状比が5を超える架構であるが、部材断面の増大などの建築的なデメリット無く、かつ経済的に耐震性能を高めることを実現している。