木造平屋かつ在来軸組工法ではあるが、4mの軒の出やスパン10.92mの執務室、 10.92m x 16.38mの議場などを木曽郡内産のヒノキとカラマツの無垢製材で構成する計画である。
構造計画の要は柱梁のを鳥居状に組んだ「出梁ユニット」という架構で、柱間は構造用合板を耐震要素とし、 下段の片持ちが上段の梁を支持する持ち送り構造となっている。 長手方向は出梁と直交する組桁を、プレカットが容易な蟻掛けなどの仕口を用いて4mの流通材を組み合わせたゲルバー梁として 5.46mの架構を構成している。
短手方向は出梁ユニットを4組並べ、上下段の梁間高さが大きくなる切妻屋根の棟付近では、 高さを利用して部分的にスパン10.92mのトラスを形成している。
議場では1.5寸勾配の片流れ屋根形状を利用し三角形状のトラスを採用している。 小径木の木造トラスをベースに引張材を鉄骨部材とすることで軽快な架構を実現している。