特別養護老人ホームとケアハウスを計画の軸として、デイサービスセンター、在宅介護支援センター、ホームヘルパーステーションの機能を持つ 3 階建ての複合施設であり、免震構造を採用。
1 階と 2、3 階とでは用途や空間構成が全く異なるため、それぞれに対応した構造形式を考慮している。
1 階は公共性の高い開放的な空間が意図されており、柱を二本一組として V 字形をつくり、直交二方向に配置している。長手方向は V 字柱が連続してブレース的な効果を生み、短手方向は V 字柱を離して配置し、2 階床梁と一体となって偏心ブレース的な効果を生み出している。
2、3 階は、プライベートな空間としての個室とそれらを繋ぐ通路により構成されており、居室の間隔と、廊下両側の壁を耐力壁とした構造である。これらの壁の方向は互いに直交し、それぞれの方向の地震力に抵抗できるようになっているが、免震構造を採用しているため一般的な壁式構造に比較すると壁量は少ない。