約70m×60mの大きさの主道場とそれぞれ約30m×40mの大きさの柔道場・剣道場を有する本格的な武道場であり、 切妻屋根を組みあわせた和風のデザインが施されている。下部の構造はRC 造を主体構造とし、 それぞれの道場の屋根を和風の木組みのイメージで大空間を構成することが意図された。
主道場は木造の格子の中央がせり上がるような木組のイメージを生かすため、 合掌と直交する桁行方向に鉄骨トラスを配置し、鉄骨と木造のハイブリッド構造とした。 桁行方向にかけ渡すトラス梁は7.2 m ピッチとし、その中間となる3.6mグリッドには木造のみの架構を配置し、 直交の張間方向には3.6mピッチにトラスの上下弦材レベルでは鉄骨梁と木造梁を一体にした部材を、 中間のレベルには木造繋ぎ材を配置した。鉄骨トラスが主体の構造となるが、 木造梁を添わせることで小断面の木造格子が形成され軽快な感じが生まれ、部材やディテールが簡略化された架構である。 柔剣道場は鉄骨造の屋根構造に木造を内装として使用している。