建物群は,事務室ゾーンのねじれた箱と,作業所・倉庫ゾーンの整然とした箱の二つがある。 いずれも鉄骨ブレース構造とし,少ない鋼材量で必要な空間をつくった。 事務室ゾーンは三角形分割された多面体のやや複雑な形態となっているが, 三角形分割を利用して,斜め吊り材や斜め柱で床を支え,エントランス部分の大スパンを合理的に構築した。
ヤードの大屋根は平面的には L 字形で,敷地外周部の 3 辺と作業所棟に接する 1 辺を支え, 入隅部を独立柱から枝分かれした 4 本の支柱で支えている。 力の流れを均等化して,なるべく均一な部材構成とするため,斜め格子梁を用いた。 縁部分は,トラス弦材として鋼管部材を配し,斜め格子梁と一体となってキールトラスを構成するように工夫した。 斜め柱部材は H - 200 x 200 を用い,浮いた大屋根を表現している。