萩博物館は伝統的建造物保存地区内にあることから、空間や内観・外観は武家屋敷の特徴を重視してデザインされている。しかし文化財公開施設として耐火建築であることが求められている為、 主要構造部を鉄筋コンクリート造とし、屋根の一部は鉄骨造としている。
全体的には壁の多い建物だが、展示室には大きな空間が必要とされる為、周辺に耐震壁を配置して水平抵抗要素とし、スパンの大きい箇所にはプレストレストコンクリート造の梁を用いている。
切妻と寄棟の混ざり合った複雑な屋根は、 コンクリートボリュームの上に鉄骨で小屋を組み構成している。