開放的な木造の事務所建築を実現したハイブリッド木造建築である。両端部をRC造とし中央部を木造の構造を用いた2階建ての事務所建築で、両端のRC造は壁の多い構造であり、左右でほぼ同じ形状であり、剛性率と偏心率は小さなものとなっている。地震力を全てRC造で負担するとして設計しており、木造部分の地震力をRCコアに伝えることが重要となる。2階床はALC板、屋根は金属板を用いており、水平構面の剛性・強度を確保するために鉄筋水平ブレースを用いた。
2階床の中央は吹抜のため床がくびれており、２階床の地震力伝達に際して強度・剛性の不足が懸念されるため、1階の中央に木造の筋かいを設け、2階床の中央部の負担面積に対しての地震力が負担できるようにした。結果的には、地震力はRC造で全て負担し、かつ一部を木造でも負担する併用構造となっている。
基礎はローム増を支持する直接基礎であるが、RC造部分の沈下抑制として鋼管杭を配し、杭を利用して地中熱利用を図ったことも特徴である。
