起伏のある地形に建てられた、リニアな平面形状(98m×11.5m)の研修施設である。
連続した切妻屋根の外観とは対照的に内部の構成は複雑であり、内部は講義室・食堂などの建物の幅いっぱいの大きな空間と、中央のスロープを挟んで両側に設けられた宿泊室や談話室のレベル差をもつ小さな空間から構成されている。構造は鉄骨造であり、短手方向は斜め架構の特性を生かして地震に抵抗するシステムとし、長手方向は屋根面にブレースを配置している。
基礎は直接基礎とし、地形に合わせた建築形態・基礎形態の計画を行った。短手方向の片土圧の影響が大きく、基礎躯体中に土を埋め戻すことによりローコストで土圧抵抗力を高める工夫を行った。