森の病院 成田リハビリテーション病院
Narita Rehabilitation Hospital

外観 中庭側外観 中庭側外観 内観 塔屋建方 外装材受材建方
建築設計 隈研吾建築都市設計事務所
所在地 千葉県成田市
用途 病院
規模 地上2階+塔屋1階 
延床面積6,433㎡
構造 鉄骨造
竣工年月 2017 年 5 月
掲載雑誌 近代建築 2017年 11月号

成田国際空港至近に位置する2層のリハビリテーション病院である。平面形状は約60mx100mのユ字形で、一部はランドスケープと連続し、地盤面から屋上へ緩やかに接続する。屋上には特徴的な屋根をもつ塔屋を有す る。上下階での柱ずれや大スパン・オーバーハングを含むなど自由な空間構成を実現するため鉄骨造を採用し、建物内外に配される様々な非構造部材の地震時被害を防ぐため剛性の高いブレース構造とした。

外周には病室の目隠しとなる木ルーバーが配されている。スノコ状に下地材を配して構成するのが一般的だが、 ここでは庇から吊り下げた木板自体の曲げ剛性を活用することで下地材を省略した。板の面外方向にはさや管付きのロッドを貫通させ、その軸剛性を介して本体に力を伝達する機構とし、十分な耐震・耐風性能を確保している。互いの木板を繋ぐロッドは、万一の際の脱落を防止するフェールセーフとしての役割も有する。