縄文時代の遺跡である「鳥浜貝塚」の出土品の展示を主目的とした博物館。鉄筋コンクリート造の二階建てで、建物全体が芝生で覆われた丘の形状となっており、そこから円筒形のコンクリートシャフト(排気塔、エレベータ・シャフトなど)が遺構のように上空に突き出ている。主体構造は鉄筋コンクリート造壁式構造である。建物外周部の緩やかな曲面の壁、中央の楕円形のシアターを囲む曲率の大きい曲面の壁、管理部門や収蔵庫周りの直線状の壁、さらには中央のホールに林立する円筒形のシャフトなどが耐力壁となっている。中央ホールは不規則な平面形状をしており、円筒シャフトがランダムに立ち上がり、トップライトもランダムに設けられている。この部分は方向性のない曲面状の無梁板とし、円筒形のシャフトと周囲の壁で支えている。シアターを取り巻く展示室は、方杖を設けたラーメン架構とし、梁を並べることで建築デザインとして森の中のイメージを表現している。
若狭三方縄文博物館
Wakasa Mikata Jomon Museum






建築設計 | 横内敏人建築設計事務所 |
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所在地 | 福井県三方郡 |
用途 | 博物館 |
規模 | 地上2階 延床面積 2,612 ㎡ |
構造 | RC造 |
竣工年月 | 2000年03月 |
掲載雑誌 | 新建築 2000年06月号 |