古くからまちの人の憩いの場となっていた天祖神社の隣の敷地であり、 施主である神社より商店街で集うことができるコミュニティー施設として計画された。 また災害時には帰宅難民となった駅利用者が宿泊できるように、非常食や毛布を備蓄した地下倉庫も備わっている。 商店街沿いであるため敷地は間口が狭く奥行きのある形状となっており、建物も間口をいかに確保するかが構造的な課題であった。 構造は木造であり、間口方向に壁倍率15倍相当の集成材ブレースを配置し、 入り口の幅が確保できるように配慮している。奥行き方向と建物背面側は構造用合板の耐力壁を用い、 建築計画に合わせた合理的な耐震要素を選択している。 木造集成材ブレースは下階で120x180、上階で120x150の異等級集成材E95-F270を用いており、 柱梁との接合部はガセットプレートとドリフトピンで留め、接合部耐力を十分に確保している。 ブレース構造では柱軸力が大きくなるためなるべく柱継手を減らす設計を行っており、施工者とは事前に綿密な建方計画を行った。
杜のまちや
Machiya in a Grove
建築設計 | アトリエ・ワン |
---|---|
所在地 | 東京都板橋区 |
用途 | 店舗 |
規模 | 地下 1 階 地上 3 階 延床面積 200 ㎡ |
構造 | 木造 |
竣工年月 | 2017年 3月 |
掲載雑誌 | 新建築2022年3月 |