地上 4 階、地下 1 階の鉄筋コンクリート造(一部、鉄骨鉄筋コンクリート造)の合同庁舎で、南北に分割された建物をブリッジで繋ぎ、その間にスリット状の空間を設けている。南側の建物はフレキシビリティと解放性の高い無柱空間とし、北側は壁の多い固定的で閉鎖的な空間としている。
南側は壁が少なくスパンの大きい空間、北側は耐力壁が十分に配置できるスパンの小さい空間であるため、南北の建物を一体の構造とした計画を行っている。南側の建物の地震力を北側の建物の耐震壁に伝えるために、スリット状の空間に設けられた各階の二つのブリッジを繋ぎの構造体として利用し、その他に、鉄骨または鉄骨鉄筋コンクリートの水平ブレースを設けて必要な剛性と強度を確保した。ブリッジは 2 階ではスラブ下に梁形として水平ブレースを設け、3 階以上はスラブ厚を 25(cm)とし、CT 鋼の水平ブレースを内蔵した。
測候所の一部として高さ 33.2(m)の測風塔を計画。上部ガラス面では影の映りが少ないものとするため、柱を CT 鋼、ブレースを丸鋼とし、下部金属パネル面では応力が大きいため、柱を H 形鋼、ブレースを鋼管としている。