神田駅前に位置するオフィスビルで、昭和40年竣工のSRC造、地上9階地下2階の建物である。建替えに匹敵する魅力を持つ耐震改修のデザインを目指し、耐震補強+内部空間の充実+ファサードの一新を計ったプロジェクトである。
外周4面の内、2面がカーテンウォール、2面がRC外壁という偏心の大きい構造であったため、2つの外壁にくの字ブレースによる鉄骨フレーム補強を採用し、外装も一新した。1階部分は既存の建物の出入り口を活かすため、上階と異なるブレースのパターンとなっている。鉄骨柱を既存地下躯体に埋め込んで一体化し、転倒モーメントに抵抗させたことも特徴である。
鉄骨フレーム補強以外に、内部の独立柱の炭素繊維補強、内部の鉄骨フレーム補強、既存RC壁の打増しを行った。