3ヶ月間だけ使用する海の家である。短期間の仮設建築物であるため、単純な工法で構成することが前提となる。
一辺が4.8mのユニットの中央に柱が1本配されて屋根を支えるため屋根を構成する梁は力学的には格子梁の片持ち構造となり、 X方向、Y方向でレベルを変えて配置し、それぞれを金物で緊結した。
中心の柱は240x240の集成材を用い、それを挟み込む形で90x240の梁を配置し、それ以外の梁は60x240の梁を用いた。 柱は床からの片持ち構造であるため足元を固めるために1階で柱間を床梁で繋ぎ、床梁の下部に方杖を設けて曲げ抵抗を与えている。 柱の最下部には1.6mx1.6mで木造の梁と合板で基礎フーチングに相当する構造体を作り、その上部に厚さ50cmの砂を積み、吹上げ抵抗用の重量とした。床梁の中間部は松杭で支持した。