2001年に竣工した免震構造の美術館の増築であり、免震装置に手を加えることなく約700㎡の展示室を増築した。
増築部は鉄骨造とし重量増分は約0.6%であり既存建物への影響はほとんどない。増築部の慣性力は既存耐震壁で負担させる計画としている。
旧認定時、複数の兵庫県南部地震観測波を用いて検証しており、その後制定された告示波は概ねそれらを下回るため、もともと免震構造として高い性能を有していた。
今回の増築にあたり、免震層の吸収エネルギーの確認や、免震装置取付き部の検討、杭の地盤応答変位の影響などの検討を追加で行い、大臣認定を再取得して現行基準を満たすことを確認した。