地域の生涯学習センターの拠点となる図書館・教育研修センターである。ガラスにおおわれたサンルーム空間を4カ所に配置し、自然を感じる読書環境を提供するとともに、情報コミュニケーションの場となる空間とした。また桜の古木など既存樹木の保存を最大限配慮し、本の読める中庭として建築内部に取り込んでいる。
構造は、壁量を確保したRC造耐震壁付きラーメン構造である。図書館棟と教育研修センター棟は、メインエントランスのアトリウムを挟んで配置されている。教育研修センター棟側にエキスパンションを設けて、構造的には2棟の建物としたが、エキスパンション部を平面的に雁行させることで、2棟の建物の一体感を損なわないアトリウム空間を創出した。メインエントランスのアトリウム及びサンルーム空間は、天井をコンクリート打ち放しの大きな面として表現するためボイドスラブを用いた。