地方都市に建てられたスポーツ施設(アリーナ・マルチルーム・多目的練習場)と文化施設(マルチホール)の複合施設である。
アリーナは鉄骨造、マルチホールはRC造とし、エキスパンションジョイントで構造的に分離する計画とした。
アリーナはスパン36m×49mの空間に一方向のトラスを7mピッチで架け渡す架構とし、2階客席部分からの斜め柱を組合せることで、必要な高さを確保しつつトラスのスパンを縮減し、経済的な屋根架構とした。 アリーナ西側にはスパン15mのマルチルームと18mの多目的練習場が積層され、建物内部の柱は各階でずれた位置となる。耐震要素はブレースとし、配置箇所が限られる1,2階では座屈拘束ブレースを、3階ではH鋼ブレースを使用した。
マルチホールはRC造耐震壁を配置した剛強なフレームで計画し、客席及び舞台上部の屋根と、アリーナから南側ファサードが連続する部分に鉄骨部材を用いることで、部材断面及び建物重量の縮減を図った。