黒松内町立黒松内中学
Kuromatunai Municipal Kuromatsunai Junior High School

1階廊下改修後(左)改修前(右) 校舎外観 校舎内観 既存建物解体 屋根建方
建築設計 アトリエブンク
所在地 北海道寿都郡黒松内町字旭野48番地1
用途 中学校
規模 地上 2 階
延床面積 3,583 ㎡
構造 RC 造,鉄骨 造
竣工年月 2007 年 2 月
掲載雑誌 建築技術 2007年 11 月号
受賞 2009年 日本建築学会作品選奨

1979年にたてられた中学校の耐震改修である。

新耐震設計基準以前に建設された、両方向耐力壁付ラーメンの鉄筋コンクリート造2階建てである。

既存の中廊下部分の2階・屋根スラブ、雑壁等を撤去し、開放的なアトリウム空間をつくることと同時に、補強を新たに加えない「減らす」耐震改修方法を試みた。

ここでは下記の2点を主な耐震性向上の手段とし、耐震性能を測るIs指標値を各方向とも約20%程度増加させている。

①耐震強度を維持したまま躯体重量のみを削減することで、建物重量に対する強度比の増大を図る。

②腰壁、垂壁及び袖壁の撤去によりせん断破壊が先行する柱を曲げが先行するように改善し、靱性の向上を図る。

全長56mのアトリウムの屋根は、鉄骨トラスによる軽快な鉄骨架構を設け豊かな空間の生成を図った。トラスは屋根の傾斜及び地震力の伝達などを考慮し、鋼管を三角錐形に組んだものを並べている。

Atlier BNK / アトリエブンク